不動産屋には繁忙期(はんぼうき)と閑散期(かんさんき)があります。その時期によってお部屋探しに多少なり影響が出ます。この記事では月別の繁忙期度やその時期によってどうゆう影響があるのか、お部屋探しにおすすめな時期、不動産屋オススメ穴場時期など見ていきましょう。
①繁忙期・閑散期とは?
繁忙期(はんぼうき)とは
繁忙期とは忙しい時期をいいとにかく部屋探しをされるお客様が多く従業員はフル稼働で、賃貸不動産屋では年間の7、8割の売上があるとも言われています。いわゆる引っ越しシーズンがそれに該当します。
閑散期(かんさんき)とは
閑散期とは繁忙期の対義語でありお客さんが少なく他の時期と比べ忙しくない時期をいいます。引っ越しや異動などの動きが少ない時期が該当し従業員も比較的余裕をもって部屋探しの対応ができます。
②繁忙期と閑散期では何が変わる?
忙しかろうが暇だろうが接客や流れは一緒でしょ?と思うかもしれません。もちろん来店してから契約の流れは一緒ですが時期によって変わってくる項目もあります。1つずつ見ていきましょう。
物件数
募集に出ている物件数は繁忙期の方が多く、閑散期の方が少なくなる傾向です。理由としては繁忙期に多くの物件が成約になるので閑散期に近づくにつれ物件は減ります。閑散期に新しく募集が出る物件もありますが半数は売れ残りの物件になります。
物件が決まる早さ
募集を始めてから入居者が決まるまでの早さは繁忙期ではとても早いです。繁忙期はスピード勝負で特に好条件の物件は内見に行っている間に他のところで決まってしまったなんてこともあります。逆に閑散期はある程度余裕をもって部屋探しができるでしょう。
家賃の設定額
一度募集を始めれば募集賃料が上がることはまずありません。逆になかなか決まらないと賃料値下げをすることがあります。繁忙期では問い合わせが多いので期間中値下げすることはほとんどありませんが、閑散期に入り、決まりが悪いとやむ負えなく値下げされていることがあるので閑散期にはお手頃な物件が見つかるかもしれません。
審査の厳しさ
大家さんとしては少しでも収入が安定していて誠実そうな人に入居して欲しいと思っています。問い合わせや申し込みが多い繁忙期では入居したいライバルも多くなるので審査が少し厳しくなる傾向があります。閑散期ではライバルも少なく、長い間空いている物件であれば空室を埋めたいので多少審査を大目に見てもらえる場合もあります。
交渉のしやすさ
大家さんにとって値下げなどをせずそのままの条件で借りてもらうのが一番ですが前の項目と同じで空室を埋めたいので仕方なく交渉に応じる場合があります。なので問い合わせが多い繁忙期ではそのままの条件でも入居者が決まるので交渉に応じてもらない場合がほとんどでしょう。閑散期では空室を埋めたいので交渉に応じてもらえる確率が上がります。
大家さんの心理は繁忙期は強気、閑散期は下手(したて)になる。
③早見表で見る月別繁忙期度は?
繁忙期と閑散期の違いは分かったけどいつが繁忙期でいつが閑散期なの?ということで月別で繁忙期度を表にまとめてみました。★の数が多いほど忙しい時期になります。
ご存知の方もいると思いますがやはり一番の繁忙期は1~3月です。そして意外と知られていないのが9月です。1~3月には及びませんが会社の異動などが多く第二の繁忙期と言えます。
④部屋探しにおすすめの時期は?
ここでは部屋探しにおすすめの時期をタイプ別で紹介します。引っ越しの時期をいつにしようか決まってない人や時期に余裕がある人は参考にしてみてください。
じっくり部屋を探したい人
余裕をもってお部屋探しをしたい人はずばり閑散期がおすすめです。不動産屋もじっくり対応してくれますしお気に入りの物件があっても他で決まってしまう心配も繁忙期と比べて格段に少ないので落ち着いて探すことができるでしょう。
ベストな時期・・・6.7.8.11月
物件数が充実している時期に探したい人
物件数が充実しているのは繁忙期の直前です。閑散期などにぽつぽつ空いた部屋が繁忙期に向けてたまってきている時期になります。繁忙期に入るとどんどん減ってしまうので注意しましょう。
ベストな時期・・・12.1月
良い部屋、好条件の部屋に住みたい人
良い部屋、人気好条件の部屋はやはり繁忙期の序盤に多くありますがスピード勝負なのでなかなか大変な戦いになります。引っ越し時期に余裕がある人は『○月中旬空き予定』みたいな退去前の物件も募集していることがあるので早めに目ぼしい物件をチェックしておくのもいいでしょう。また、良い部屋があれば引っ越したいという人であれば繁忙期以外でも掘り出し物件はすくないですが年中出てくる可能性はあるので気長に探してみましょう。
ベストな時期・・・1.2.9月
⑤不動産屋オススメ穴場時期
タイプ別でおすすめの時期を見ていきましたが上記の3タイプのバランスが取れた不動産屋オススメの穴場時期が存在します。それは4月です。なぜ4月なのか、理由を見ていきましょう。
じっくり内見できる
繁忙期は基本的に3月末までに引っ越したい人で溢れるので3月の上旬くらいで来店や問い合わせは減ってゆき4月に入ればかなり落ち着いてきます。不動産屋からしてもお客様1人1人にかけられる時間も増え、落ち着いて部屋探しができます。
好条件物件が見つかる可能性あり
引っ越す人が多いということは入居がある分、その人たちが退去して空く物件が出てくるわけです。その繁忙期に退去した物件は大体4月に新しく募集が上がってきます。なので繁忙期には出ていなかった好条件物件が4月に出ている可能性もあるんです。
新築物件は3月に完成することが多い
さらに新築のマンションアパートは3月に完成することが多く、4月から入居できるようになる物件も出てくるので繁忙期序盤ほどではありませんが結構物件が充実しています。
⑥家賃交渉におすすめの時期は?
繁忙期はとにかく問い合わせや入居希望が多いですが閑散期になると決まりが悪く、場合によっては次の繁忙期まで入居者が決まらないこともあるので閑散期に家賃交渉をすることで家賃値下げの成功率を上げることができます。おすすめの時期やコツなどを下の記事で紹介しているので是非読んでみてください。
⑦まとめ、不動産屋のアドバイス
・繁忙期とは忙しい時期
・閑散期とは忙しくない時期
・繁忙期と閑散期では様々な違いあり
・部屋探しおすすめ時期はタイプによって違う
・おすすめの穴場時期は4月
・家賃交渉は閑散期がおすすめ
いかがでしたでしょうか。繁忙期や閑散期はいつなのか、それぞれの時期の特徴を把握して自分の希望に合ったお部屋探しができるようにしましょう。