お部屋探しにおいて誰もが家賃を少しでも抑えたいと思っていることでしょう。ただやみくもに交渉するのではなく時期・地域・物件や交渉のコツによって値引きに応じてくれる可能性はグンと上がるので記事をよく読んで少しでも確率を上げてください。
①値下げ交渉のタイミングは?誰に交渉するの?
値下げ交渉をするタイミングはとても大事です。まだ部屋が決まっていないのに家賃を下げて欲しいと言うのもおかしいですし、契約が完了した後に交渉したのではもう手遅れです。また、誰に交渉するのかも必ず把握しましょう。
値下げ交渉のタイミングは?
まず、交渉するタイミングですが住みたい部屋が決まって申し込みをするときです。申込書を書いて提出する際に家賃値引きの交渉をしましょう。これより後に交渉するともう話が進んでしまっているのでと交渉に応じてもらえない場合があるのでこのタイミングがベストといえるでしょう。
誰に交渉するの?
次に誰に交渉するかですが、それは不動産屋の担当してくれている営業マンです。実際に値下げの決定権を持っているのは大家さんですが直接交渉するのではなくお部屋探しの窓口である営業マンに交渉の意思を伝えることになります。
②【重要】値下げに向いている物件の特徴は?時期は?
値下げ交渉に応じてくれるかどうかはその物件や時期によって大きく異なります。どのような物件が向いているのか、どのような時期だと値下げしやすいのか見ていきましょう。
値下げに向いている物件の特徴
値下げに向いている物件は少し欠点のある物件や大家さんが入居を焦ってる物件です。それではどんな物件が該当するのか下記をご覧ください。
⑴最寄駅から遠い物件(徒歩10分~)
⑵築年数が経っている古い物件(築30年~)
⑶空室期間が長いお部屋(3カ月くらい~)
⑷変わった間取りや設備が特殊な物件
⑸1階にあるお部屋
etc…
これらの特徴がある物件は比較的決まりが良くないことがあるので少し家賃を下げても入居してほしいと思う大家さんが多いです。空室期間は募集図面に乗っていない場合がほとんどなので不動産屋に確認してみましょう。
値下げに向いている時期
不動産屋には忙しい時期(繁忙期)や忙しくない時期(閑散期)があり繁忙期はとにかく問い合わせや入居希望が多いですが閑散期になると決まりが悪く、場合によっては次の繁忙期まで入居者が決まらないこともあるので閑散期に家賃交渉をすることで家賃値下げの成功率を上げることができます。
賃貸不動産屋の繁忙期について独自の表を作成したので参考にしてください。交渉おすすめ度は★が多いほど成功率が高くなります。
③【必読】家賃交渉のコツは?
次は実際に交渉のテクニックをご紹介します。このテクニックは自分が交渉される側だったら交渉に応じてしまう可能性があるものを紹介しますのでかなり実用的です。重要なところなのでしっかり説明文も読んで交渉に役立ててください。
不動産屋の営業マンと仲良くなる
①で書いてあるように直接大家さんに交渉するのは不動産屋の営業マンです。良い印象を持ってもらえると営業マンもこの人のためにと意気込んで大家さんへ交渉してくれるので成功率は上がります。また、皆さんが思っている以上に不動産屋は人柄を見ています。営業マンは交渉の際、どんな人かも伝えるので自信を持って紹介してもらえるとこれもまた成功率アップにつながります。
物件の欠点を確認しておく
交渉するにあたってある程度具体的に値下げして欲しい理由があるとスムーズです。その一つとして②の値下げに向いている物件の特徴のようにその物件の欠点を理由に交渉するのも効果的です。例えば『お部屋は気に入っているが駅から遠いのがネックなので少し家賃下げてもらえたら決めたい』など図面や内見時に確認しておいて交渉の際に伝えると良いでしょう。
明確にいくら下げたいのか言う。現実的な値下げ額とは?
上記の理由と合わせて伝えたいのが明確にいくら下げてほしいのかということです。ざっくり値下げして欲しいというだけではスマートではありません。ここで注意が必要なのが現実的な金額を言わないとかえって逆効果になってしまいます。『1万円値下げしてくれ!』といわれると大家さんは「この人お金がないのかな?」「常識知らずなのかな?」と悪い印象を与えかねません。現実的な交渉額は3000~5000円くらいでしょう。実際の希望値下げ額より少し多めに行ったほうが中間で落ち着くこともありますが高く言いすぎるのも良くないので5000円が限度かと思います。
同じ建物の別の部屋の家賃を聞いてみる
同じ建物で間取りなどが一緒であれば家賃はほぼ一緒のはずですが、もしかすると他の部屋で値下げ交渉が成功していて少し安く住んでいる人がいるかもしれません。同じ建物で同じ間取りの部屋があれば現在いくらの家賃で住んでいるか不動産屋に聞いてみて交渉しようとしているお部屋よりいくらか安かった場合にはそれをネタに交渉してみるのも良いでしょう。また、複数空きがある場合は大家さんが入居者が決まらず焦っている場合もあるので交渉が成功しやすいかもしれません。他の部屋の空き状況も聞いてみると良いでしょう。
分譲マンションの場合は一部屋一部屋大家さんが違うのでこのコツが当てはまらない場合があります。
④交渉でやってはいけない失敗例
家賃交渉にはやったほうがいいテクニックやコツだけでなくやってはいけない、やらないほうがいいようなこともあります。中にはそのせいで審査にまで響いてしまうものもあるので注意しましょう。
失敗例1 横暴な態度をとる
ごく稀にいるのが営業マンに横暴な態度で接したり、無理難題を押し付けてきたりするようなお客様がいます。契約はもちろん、家賃交渉は人と人との関りであり契約期間終了まで長いお付き合いになるのでこのような場合ですとよほど入居して欲しくない限りするよ交渉が成功することはないでしょう。
失敗例2 そもそも審査がギリギリ
正直なところ、入居審査をさらっと通過するような人でなければ家賃交渉は難しいでしょう。審査がギリギリなのに家賃交渉したのではこの先家賃をちゃんと払ってもらえるのか心配になります。不動産賃貸に『家賃支払いがギリギリそうだから値下げしてあげよう!』という考えは存在しません。家賃交渉だけに限った話ではないですが身の丈に合ったお部屋を探すようにしましょう。
失敗例3 担当者に駆け引きを仕掛けてくる人
結構多いのが駆け引きをしてくるお客さんです。営業マンは年間数百人接客しているのでお客さんの魂胆はお見通しです。特に一時期多かった『家賃を下げてくれたら即決する』というお客さんですが交渉には時間がかかる場合もありますし申し込みの意思がなければ大家さんに交渉することは難しいです。そんな試すようなことをしなくても交渉はしますので営業マンからしてもとても印象が悪いので控えるようにしましょう。
失敗例4 要望が多すぎる
家賃交渉は是非するべきですがその他の要望が多すぎると駄々をこねている子供となんら変わりありません。例えば契約開始日を延ばしてほしい、他の費用を減らしてほしいなど。ギブアンドテイクという言葉があるように要望ばかり言うのではなく条件を飲むところは飲んで気持ちよく取引ができるようにしましょう。
失敗例5 人気の物件、繁忙期に家賃交渉する
②であるように人気の物件や繁忙期では家賃交渉どころか据え置き価格でもお部屋を借りるのに一苦労します。問い合わせが多い物件で交渉をすると『家賃そのままで借りてくれそうな人に入居してもらおう』となってしまう可能性もあるので深追いは禁物です。
⑤まとめ、不動産屋のアドバイス
・交渉は申し込みのタイミングで不動産屋の営業マンに。
・欠点のある物件や空室期間が長い物件は交渉しやすい。
・家賃交渉に向いていない繁忙期は避けよう。
・成功率を上げるために営業マンと仲良くなろう。
・物件について良く調べよう。
・交渉時にやってはいけないことに注意。
いかがでしたでしょうか。失敗例にもあるように知識をつけたからといって営業マンに駆け引きをするようなことはせず、誠実に家賃を下げてほしい旨、理由を伝えましょう。この記事を読んで少しでも家賃交渉を成功させる人が増えれば幸いです。